hiroinnのブログ

あの世とこの世の結魂生活。一緒に暮らすまでの道のり

治験を断られた日

もうすぐ一周忌。

 

準備に、頭や心がくたびれている。。

 

大変…

 

動かず、意見だけ言う人がいる。

 

攻撃力、ぱない。

 

.....

 

一年前の今日は、

最後の頼みの綱、

治験を断られた

恐怖と絶望の日。

 

 

夫を車イスに寝かせた状態で

介護用車を義父にレンタルして貰って

必死に片道三時間かけて、

治験を受けに、行った。

 

とても投与出来る状態じゃない、と

何もしてもらえず、

結局往復6時間、

夫の体力と気力を奪い、

治験先の病院では、高熱も出て

入院先の病院に帰ると、

 

「肺炎」に

なっていた。

 

この肺炎が、厄介なことに

この後の夫を苦しめた。

 

 

こんなことなら、

結局受けられないのなら、

長時間の移動を

させるんじゃなかった。

 

この時

夫は、もう喋れない状態だったけど、

意識はまだしっかりしていた。

 

でも、この断られたショックや恐怖、

パニックを、言葉に出せない状態。

 

診察室で、

車イスに寝た状態で

黙って聞いていた夫

(横で私は医師に号泣しながら、

食い下がっていた)

 

あの時の夫の気持ちを思うと、

私は今でも悔しさで、

心が爆発する。

 

 

入院していた病院に帰り、

ベッドへ落ち着いた、夜、

 

私「治験受けれんかって、悔しいなぁ…」

と、いうと

夫は、うなずいた。

 

もう目を開けられない

喋ることもほとんど出来ない。

 

でも、悔しい気持ちを表現させてあげたかった。

 

私は溢れる涙に、声を殺した。

 

 

私「この病院で出来る治療を、やって貰おう。アバスチンをしてもらおう。」

 

夫は、それには、うなずかない。

 

もう治療がないことを知っているから。

アバスチンは、きいても少しの延命治療、という事を知っているから。

 

何でもいいから、希望を持たせてあげたかった。

 

 

突然、

 

「○○○の天丼が、食べたい!」

 

と、上半身を起こした!

 

私は、ビックリした。

 

喋る体力も、起き上がる体力も、

もう無いのに。

 

その顔は必死の形相で。

 

また私泣いてしまう、

必死に冷静にならないと!、と思いながら、

 

「食べられんやろぉ。

しかも、○○○は、もうお店閉まってるなぁ。」

 

(○○○が閉まってるのが激しく悔しかった)

 

「この時間やし、コンビニになるけど、天丼買ってこようか?」

と、聞くと、

 

首をふる。

 

夫「吉牛の牛丼でもいい」

 

と、言うので、

 

義父に電話して、買ってきて貰った。

 

それを病院の外へ受け取りにいく5分の時間すら、夫と離れるのが不安で、

猛ダッシュした。

 

 

夫は、もう食べることが出来なくなっているので、(飲み込む力がない)

 

スプーンに牛丼の出汁だけをつけて、

口に運んだ。

 

3回くらい。

 

私「(牛丼の)雰囲気、感じる?」

 

夫「…少し…」

 

そして、

もういい。     と。

 

 

○○○の天丼は、二人で日常的に行っていた店。

 

食べたいっていう、食欲はもう無かったから、

そのいつもの日常が、欲しかったんだと思う。

 

日常をあなたにあげたい。

悔しくて、悔しくて、悔しくて。

 

今もなお、悔しい。

 

悔しい気持ちは、増している。

爆発する。

 

 

 

 

あなたを守りたい。

 

私が守ってあげたい。

 

安心出来る世界に。